エンゼルケアの流れと目的について

エンゼルケアとは、看取った患者の処置や保清、化粧など、臨終の際に行われるケアのことです。エンゼルケアの具体的な流れとして、始めに全身を清潔に拭き上げて口腔のケアを行います。次に死に装束に着替えさせて、髪の毛をとかしたり爪を切るなど外見を整えていきます。化粧ではまずクレンジングやマッサージをして、汚れを取ったり死後硬直による顔のこわばりを和らげてあげましょう。次に肌の乾燥を防ぐために、ファンデーションやリップを塗ります。化粧が終わったら胸の上で両手を組ませ、顔を白い布で覆い、身体にシーツをかけて終了です。

エンゼルケアの目的は、大きく分けて2つあります。1つ目は、感染症を防止するためです。感染症によって亡くなる例は数多くあります。ただし、息を引き取っても病原体まで消えるわけではありません。死後に正しく処置をしなければ、繁殖する恐れもあります。処置の最中にも腐敗などが原因で体液や血液が漏れて感染する可能性もあるため、細心の注意を払う必要があります。

2つ目の目的は、故人の尊厳を守ることや遺族への配慮です。長く闘病していて風貌がすっかり変わってしまう故人は少なくありません。また、療養中に入浴ができず体臭が出てしまったり、服が汚れて清潔感が失われていることもあります。そこでエンゼルケアでは、故人がその人らしい姿で旅立てるよう、身だしなみをしっかり整えてあげる必要があります。遺族にも手伝ってもらうことで、最期までケアができたという満足感が生まれます。これは、大切な人の死を受け入れるための重要な過程にといえるでしょう。

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